ベトナムと英国の自由貿易協定が正式に調印

ベトナム時間12月29日21時、ベトナムと英国政府の授権代表（大使）が英ロンドンでベトナムと英国の自由貿易協定（UKVFTA）に正式に署名したと、ベトナム通信社が12月30日に報じた。

これに先立ち、2020年12月11日、ベトナムの陳俊英工業貿易相は英国のリズ・トラス国際貿易相（ElizabethTruss）とUKVFTA交渉を終了する覚書に署名し、両国が正式に署名するために必要な法的手続きを展開するための基礎を築いた。

現在、双方は国内の関連手続きがそれぞれの国の法律規定に合致していることを急いで完成し、2020年12月31日23時から直ちに同協定を実施することを確保している。

英国のEU正式脱退とEU離脱後の移行期間終了（2020年12月31日）を背景に、UKVFTA協定の締結は、ベトナムと英国の二国間貿易が移行期間終了後に中断されないことを確実にする。

UKVFTA協定は、商品やサービス貿易を開放するだけでなく、グリーン成長や持続可能な発展に向けた他の多くの重要な要素を組み入れている。

英国はベトナムの欧州で3番目の貿易パートナーだ。ベトナム税関総局の統計データによると、2019年の両国の輸出入総額は66億ドルに達し、そのうち輸出額は58億ドル／輸入額は8億5700万ドルに達した。2011-2019年の段階で、越英二国間輸出入総額の年平均成長率は12.1%で、ベトナムの年平均水準の10%を上回った。

ベトナムの英国向け輸出の主な製品には、携帯電話とその部品、織物衣料、靴、水産物、木材と木製品、コンピュータと部品、カシューナッツ、コーヒー、コショウなどが含まれている。ベトナムはイギリスから機械、設備、薬品、鉄鋼、化学製品などを輸入している。両国間の輸出入商品は競争ではなく補完的である。

毎年、英国製品の輸入総額は7000億ドル近くに達し、ベトナムの英国向け輸出総額は1%にすぎないため、ベトナム製品の英国市場への成長余地は依然として大きい。

英国のEU離脱後、ベトナムとEUの自由貿易協定（EVFTA）による恩恵は英国市場には適用されない。そのため、二国間自由貿易協定の締結は、EVFTAの積極的な交渉成果を継承した上で、改革、市場開放、貿易利便化活動を促進するための便宜条件を創出する。

ベトナム工業貿易省によると、英国市場で輸出成長の潜在力がある一部の商品には織物衣料が含まれており、2019年には主に英国がベトナムから織物衣料を輸入している。中国は英国市場で最大のシェアを占めているが、5年間で同国の英国織物衣料輸出額は8%減少した。中国のほか、英国に織物衣料を輸出している国にはバングラデシュ、カンボジア、パキスタンなどがある。これらの国はベトナムより税率の面で優位に立っている。そのため、ベトナムと英国の自由貿易協定は関税優遇をもたらし、ベトナム商品が他の競争相手とより競争優位になるのに役立つだろう。